阪竹行政書士事務所
FAQ & Case Studies

よくあるご相談と解決事例(Q&A)

クリエイターの契約・著作権でよくいただくご相談を、現場のケースに即して詳しくまとめています。制作を止めずに読めるよう、結論と対策を明確に記載しています。

いつも口約束やDMだけで仕事を受けており、将来が不安です

口約束やDMのやり取りだけでは、「納品範囲」「修正回数」「二次利用の可否」「支払時期」が曖昧になりがちです。トラブルの多くは、条件の認識齟齬から始まります。

最低限でも、業務委託契約書(または発注書+請書)で、成果物の定義、修正上限、著作権の帰属/利用許諾の範囲、遅延時の扱いを書面化しておくと防御力が大きく上がります。テンプレ作成から、相手に送りやすい短文案まで整えます。

【ケースのイメージ】 例)「修正は初稿から2回まで。3回目以降は1回あたり○円」「納品データのSNS掲載は可/商用転売は別契約」などを明記します。

「著作権は全譲渡」という条項が怖い。自分の権利はどう守る?

「著作権の全部譲渡」と「利用許諾(ライセンス)」では、今後のポートフォリオ掲載、同系統の受注、グッズ展開への影響が大きく異なります。サイン前に、譲渡対象・媒体・地域・期間・著作者人格権の扱いを分解して確認することが重要です。

当事務所では、不利条項の洗い出しと、クリエイター側に立った修正案(譲渡範囲の限定、残留権利、クレジット表記など)をご提示します。

【ケースのイメージ】 例)「広告1媒体での利用許諾に留め、ゲーム内永続使用や再ライセンスは別料金」といった段階的な権利設計が可能です。

自作の作品(ボドゲ等)をグッズ化したり他社へ販売委託したい

店舗や他社へ販売を委託する際は、マージン率、在庫の所有権、破損・紛失時の責任、返品条件、セレクト終了時の残在庫処理を契約で固定しないと、後から揉めやすくなります。

販売委託契約・ライセンス契約として条件を可視化し、あなたが権利者としてコントロールできる形に整えます。

二次創作(ファンアート)のガイドラインを明確に作りたい

二次創作では、「同人誌即売会など非営利に近い範囲での頒布」と、「商業出版社・メーカーを通じた有償販売・広告利用」は、権利者・ファン双方にとってリスクの重みが異なります。線引きが曖昧なまま放置すると、善意のファン活動まで萎縮したり、逆に悪質転用を止めにくくなったりします。

ガイドライン制定では、①個人/同人サークルの頒布(部数・価格帯の目安)、②企業との商業利用は許諾必須、③反社会的・ブランド毀損表現の禁止、④連絡窓口——などを明文化します。当事務所は、ファンと作者が共存しやすいルール作りをサポートします。

【ケースのイメージ】 例)「コミケ等での個人頒布は届出不要の範囲で歓迎/法人名義のグッズ量産販売は必ず事前許諾」と分けて書くと、ファンにも運営側にも伝わりやすくなります。

作品を無断で転載・悪用された際の対応が分からない

まずはスクショ・URL・日時など証拠を保全し、利用態様(商用か、削除可能か)を整理します。そのうえで、削除依頼、警告書(内容証明等)、今後の利用停止と損害賠償請求の見通しを段階的に検討します。

感情的な応酬を避けつつ、権利行使として筋の通った書面を整えることがポイントです。

生成AIを利用した作品の『権利』や『利用ルール』をどうすべき?

ローカル環境でのStable Diffusion等による画像生成、特定キャラクターを学習させたLoRA、モデルマージは、学習データの出所や出力物の類似性をめぐって著作権法上・契約上のグレーゾーンが残りやすい領域です。個人利用と商用利用でも、リスクの重みは大きく変わります。

商用利用時のリスクヘッジとしては、①学習元・使用モデルの利用規約確認、②既存キャラ・既存イラストに酷似した出力の排除フロー、③クライアントへのAI利用開示の有無、④納品物の権利帰属と補償範囲を契約で固定する——といった実務対応が有効です。最新の文化庁ガイドラインや改正議論も踏まえ、制作フローに落とし込めるルールを一緒に作ります。

【ケースのイメージ】 例)「クライアントワークではLoRA学習に第三者キャラを使わない」「商用納品物は人手による加筆割合を記録する」「AI生成部分を契約書で定義する」などの運用ルールを文書化します。

サークルメンバーとの共同制作物(ゲームやイラスト)の権利は誰のものになるか?

複数名で制作したゲーム、イラスト、音楽、ルールテキストなどは、特段の取り決めがないと「共有著作物」として扱いが複雑になりがちです。脱退時のデータの持ち出し、BOOTH等での販売収益分配、クレジット表記をめぐる対立も珍しくありません。

制作開始前(または今からでも遅くない段階)に、①誰がどのパートの権利を持つか、②外部公開・商用化の決定方法、③脱退時の取扱い、④収益分配——を「共同制作の取り決め」として文書化することを強くおすすめします。当事務所では、サークル実態に合う簡易な取り決め書の作成をサポートします。

【ケースのイメージ】 例)「プログラムはA、イラストはBが権利者。完成物の販売収益は○:○。脱退後も完成済みパートの利用は可/新規改変は要協議」などと明記します。

利用規約や素材販売の規約だけで十分ですか?

ストアのひな形規約だけでは、あなたの作品特性(AI利用、二次創作可否、返金、成人向け表現など)を十分に守れないことがあります。必要に応じて独自規約を整え、販売ページの表記と矛盾がないかも確認します。

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